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産婦人科の看護師の悩みは、どんなこと?
これから産婦人科で看護師として働きたいと考えている人、すでに産婦人科看護師として働いている人にとって、同じ境遇にいる看護師がどのようなことに悩むのか、そして、解決の糸口はあるのか、ということは、とても興味深いことだと思います。
私が看護師として産婦人科で働いていたときに、どんなことで悩んでいたのか、お話したいと思います。
産婦人科の看護師の悩み・・・イメージとのギャップ
私が産婦人科で看護師として勤務していたのは新人時代からの2年間です。
二次救急を行っている市民病院で、病棟のベッド数は36床、分娩件数は50~80件と、その月によってばらつきがありましたが、比較的多い数の分娩を行っている病院でした。
私は、小さい子どもが好きでした。
そのため、小児科か産婦人科への配属を希望し、産婦人科に配属されました。
私が抱いていた産婦人科のイメージ、それは、かわいい赤ちゃんやお母さんたちに囲まれて、幸せな空気の漂う場所、そういったものであったと記憶しています。
しかし、いざ働き始めて気が付いたのは、産婦人科、特に産科は、幸せなことばかりではない、超急性期の診療科であるということです。
分娩進行の経過は、1分、1秒の単位で変化します。
さっきまで健康で順調な経過をたどっていた分娩が、1分後には状況悪化し、緊急帝王切開となることもあります。
さっきまで異常が見られなかった新生児が、急に呼吸が止まっている、ということもあります。緊急症例を上げればキリがありません。
分娩進行を観察するのは助産師の役割ですが、分娩進行者が何人も居る場合には、看護師でも、緊急事態に気づくことが求められます。
その1分1秒で状況が変化し、いつ緊急事態が起こるか予測がつかないという状況に慣れることに、苦労しました。
また、産婦人科は、幸せなことばかりが起こるわけではありません。
流産や死産の妊婦さんと関わることもあれば、子宮癌で子宮を摘出する手術を受ける患者さんと関わることもあります。
そのような患者さんの精神的なケアにあたることも、産婦人科看護師の大切な仕事なのですが、時には、ケアを行う自分自身が、精神的に苦しくなってしまうこともあります。
私は、一番悲しいのは患者さんなのに、自分が涙してはいけないのでは、と、悲しい気持ちを押し殺したことがあります。
しかし、自分自身の悲しい気持ちは、きちんと消化するべきなのだと、後に気づきました。
悲しむべきところで悲しまないでいると、後々まで、その気持ちをひきずってしまうことになるのだと、私は思います。
産婦人科の看護師の悩み・・・助産行為を行うことができない
私は産婦人科病棟で看護師として働く中で、看護師には手が出せない領域があることにもどかしさを強く感じていました。
看護師は、助産に関する行為を行うことができません。
具体的には、内診、分娩介助、臍帯切断などがあげられます。
例えば、助産師が他の妊婦さんの分娩介助に入っていて手が離せないタイミングで、分娩進行中の妊婦さんがナースコールで助けを求めてきても、看護師には内診はできません。
進行具合を伝えてあげることができないのです。
分娩が数件重なりそう、というタイミングで、看護師には分娩介助ができません。
そのような場面では、看護師である自分の無力感を強く感じました。
このように、産科では、看護師には行うことができない業務が存在するのです。
私は2年間看護師として勤務したのちに、助産師の道へと進むことになるのですが、助産学校受験を決意した理由の一つが、この無力感であったのは間違いありません。
産婦人科の看護師の悩みを解決する糸口は
これまでお話した悩みを解決する糸口は、学ぶこと、共有すること、経験すること、であると思います。
超急性期であるということについてはもちろんですが、助産行為を行うことができないという悩みに関しても、やはり同じことがいえると思います。
看護師には内診はできませんが、観察することはできます。
自分が観察できる限りのものを観察し、助産師に報告する、すると、観察し足りない部分は質問として返ってきて、また観察しにいく…そうすることで、自分の学びになります。
また、怖いこと、悲しいことは同じ時間を共有したスタッフと共有し、早い段階で消化することも必要ではないかと思います。
解決の糸口は、どの診療科でも同じだと思います。産婦人科独特の悩みはありますが、今まで経験してきた解決法を生かして、産婦人科での勤務を楽しんでいただけたらと思います。
産婦人科特有の悩みもあれば、今のあなたが抱えているのと同じような悩みもあることでしょう。
まずは、あなたの悩みを看護師転職サイトに相談して、産婦人科で働くことが適しているのかどうかを見てもらうと良いでしょう。
その結果にもよりますが、産婦人科、しかも厳選してもらった職場に転職をすることであなたの生活はガラリと変わることでしょう。
「働く」ということが今まで以上に充実して、楽しい・・・人間関係での悩みが無くなり、楽な気持ちで働ける・・・お給料が良くなり、預金通帳を眺めるのが楽しみになる・・・そのとき、あなたが今抱えている悩みは、幾つ残っているでしょうか?
執筆者情報
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